カテゴリ: 投手必見

タイトルは、大袈裟でなく故障とか色々経験してきた今現在の気持ち。

勿論ストレングスも超大事なんだけど、正確に言おうとすれば、コンディションが整ってない状態でストレングスをやっても球速に反映されないどころか故障にも繋がりかねないという事。

140km/h超えて150km/hにもなってくると、少しの整備不良で肩肘は吹っ飛ぶ。肩肘はいつも被害者。


大体その領域まで来たら、NSCAの教本にある様な、筋肥大筋力パワーのピリオダイゼーション回せば運動能力上がって自動的に球速も上がる!なんて浅はかな考えは通用しなくなってくる。

ただ勿論そのピリオダイゼーションが悪いって言ってる訳じゃなくて、150km/h超えたらS&CCの部分がめちゃくちゃ重要になってくるって事。

逆に言えば、まだウエイトにそんなに取り組んでない状態でCばっかりやっても効果は薄いよ、と。

まあこれは何度も言ってる様に「足りない要素を向上させる」のが重要って話。




一昨日は上半身、昨日は下半身やってまだ筋肉痛も残ってるので、今日はコンディショニングの日にした。

自分が行うトレーニングやエクササイズによって自分の身体がどの様に変化していくかを敏感に感じ取れるセンスがあれば(身体のセンサーを失わない能力があれば)別だけど、行き当たりばったりのトレーニングやエクササイズばかりやってたら必ず身体はその鍛えてる要素がやりやすい身体に偏る。

少なくとも自分は今、何の要素を鍛えてるのかを把握しとかないといけない。これは完全に自戒を込めて。

若くて今現在バリバリ投げれてるピッチャーは、コンディショニングを整える軽めのエクササイズの時に「こんなのやってて意味あるんかね?」と思っても仕方ないと思う。私もそうだった。ただ、これはもう気付くか気付かないかの話で、気付いた人は取り組んで故障を予防するし(それでも故障する時はするが)、気付かない人は故障してから気付く(超頑丈な靭帯とかをgiftedされた人は例外)。


私は後者だったので、完全に投げられなくなる所まで行ってしまったけど、ダルビッシュさん始め様々な方のサポートがあって幸い首の皮一枚繋がって痛みなく投げれる所までは来た。ただ、ここから先もまだまだ全く安泰ではないので、油断したら終わり、くらいの気持ちでやってかないといけない。

1.冬に毎日10km/h走るのは辞めろ!
せめて週1くらいにしとけ。当時の体重約70kgだったから、1回10km走ったらだいたい700k/cal消費する。それを週6だから1週間でだいたい4200k/cal消費する計算になる。体重増やそうとしてウエイトとか食事もしてたのにそれはちょっと非効率的過ぎた。

長距離走るのは元々好きだったし、2008年当時は野球雑誌のインタビューでも「走り込んだら球速伸びた」って人ばっかりだったので、なんとなく盲目的に走ってた。その中でも、当時明治大学のエースだった岩田慎司投手が毎日2時間のロードワークで凄く良くなったという記事にかなり影響された覚えがある。まあ高校時代で125km/hから146km/hになったから伸びたっちゃ伸びたけど、ここまで走り込まなければ147km/hくらいは出たんじゃないか?(タラレバ言っても仕方ないが)

2.ウエイトのメニューは中々良かったぞ。
やっていたのはほぼ6つの種目だけで、
BSQ
DL 
BP
Power Clean
Pull-up
Dumbbell Row
これくらいだった。と言うかこれ以外のウエイト種目はほとんど何も知らなかった。
この中から1日3、4種目を選んで基本10レップ×3セット。腹筋は8種腹筋というメニューがあって、それを毎ウエイトで行なっていた。
高校生にやらせるにはシンプルで非常に良いメニューだと思う。これに肩の種目としてFull CanとLandmine Press入れたらもうかなり十分な感じ。

高3の春には、
BSQ 120×1 パラレル
DL 150kg×1 床からノーストラップ 
BP 90kg×1 止めなし
PC 90kg ×1 ノーストラップ
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↑当時のノート。

これくらいの1RMにはなってた。ただ惜しむらくは、マシンを全くやらなかったこと。公立高校には珍しく一通りのマシンが揃っていたので、せめてレッグカールだけはやっといた方が良かったと思う。

7月13日に野球部を引退してからもずっとウエイトとランニングだけは継続してたら、
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高3の1月にはこれくらいまでは伸びてた。


3.サプリメント摂れ!
高校当時は全くサプリメントに興味がなかった。せいぜいクレアチンをちょっと聞いたことある程度。部にプロテインはあったから練習後に飲んでだけど、サプリメントと言えば本当にそれくらいだった。
毎日の運動量がとんでもなく多い高校生こそサプリメントを有効活用するべき。
今の知識で当時の自分に摂らせたいものを厳選するとしたら、 

1.プロテイン
2.マルチビタミンミネラル
3.クレアチン
4.ナイアシン
5.アルギニン
6.ビタミンC大量
7.強力わかもと

せめてこれくらいは摂らせたい。これ摂って高校野球2年3ヶ月過ごしていれば、高3夏の体重が75kg→78kgくらいにはなったんじゃないか。

4.遠投やってたのは良いぞ!
高2秋からは毎回のキャッチボールで最大遠投を10球くらいはやってた。当時は110mいかないくらいだったと思う。やっぱ遠投やる様になって球速伸びた感はある。ただインシーズン中は週5やってたから、週3くらいでも良かったかなと思う。


5.月火ノースローの判断は良かったぞ
高2秋にピッチャー専念になってからは、基本的に土日2連投で2完投がデフォだった。練習は基本任されていて自由が効いたので、月曜だけノースローだと何となく足りない気がして火曜もノースローでひたすら走ってた。
球数少なく抑えられるタイプでもなく土日両方100球超えが普通だったので、故障を予防する為にもこの判断は正しかったと思うし、それを許してくれてた高校時代の監督には本当に感謝したい。

6.プルダウン(オーバースピードピッチ)はやり過ぎるな!
当時はDrivelineのDの字もない時代だったので、プルダウンなんて言葉を知る由もなかったけど、それと全く同じ事はやってた。
当時は(今も)速い球投げたい!としか考えてなかったから「速い球投げるには速い球投げれる神経を作らないと」と思って、思い切り走って助走付けてぶん投げる練習を一時期結構やってた。それを暫く続けてた結果、肩インピンジメントになって2週間くらいノースローにする事になった。
毎回のプルダウンで少なくとも2カゴくらい、多い時はもっと投げてたので、下手したら100球近くプルダウンした事もあったと思う。
そりゃ痛めますわ。
DrivelineのHKC読んでも、色々な重さのボール使って行うプルダウンでもだいたい20球以内だし、ちょっと量が多過ぎた。

7.もっとスプリントとプライオメトリクスとメディスンボールスローをやれ!
当時走ると言えば長距離ばかりで、スプリントは本当にアップでの数本くらいしかやってなかった。当時の自分には「そんなにミトコンドリア鍛えて何がしたいんだ⁉︎」と説教してやりたい。
ピッチングの動きなんて有酸素系はおろか解糖系ですら使わない(そりゃ勿論生きている限り0ではないけど)。ATP-CP系で全て賄える運動の能力を向上させたいのに何やってんの。

とりあえず長距離ジョグやってた時間を
Sprint 30m
Bounding
Skater Hop
Broad Jump
Vertical Jump
Depth Jump
Tuck Jump
Med Ball Throw各種

これらに当ててたら高校時代もうちょっと球速出たんじゃないか。



とりあえず高校時代の自分に言いたい事はこれくらいでそんなに多くない。練習を強制される事は何もなかったし、自分のやりたい様にやらせてもらってたので(その環境とのギャップで後々苦しむ事になるが)、後悔という感情はあまり出てこない。

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ここまであった捻転差が、


これとか↓


これになる。捻転差消滅。

目的達成の為に相応しくない脳内状況なら、人間はその脳の思考通りに間違った行動をし続けて、後に間違った結果としてのフィードバックが返ってくる。





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